
▼映画『美女捨山』予告編
*本編がYouTubeで無料公開されています(Premiumだと広告なし)
二十歳になったら捨てられる。
美女であることは社会的罪であり悪である
そんな世の中が存在したら・・・
シュールな笑いをちりばめながらも
どこか切なく哀しい物語。
姥捨山をモチーフにした御伽噺のようなダークファンタジー
美女はしたたかで欲深く男を破滅させる悪しき魔物とし、この国では20歳の誕生日を迎えた美しい女は強制的に山に遺棄することが義務づけられていた。美女を山頂まで運ぶ大役を務める夫とその妻の醜女は人望が厚いおしどり夫婦だが、ある日、夫の行動を不審に思って山へ尾行した醜女が目撃したのは、人知れず法令に抗う夫のもうひとつの顔であった
なんともひどいストーリーです(いい意味で)
「シュールな笑いを散りばめながらも.. 」まさにそんな感じでした
この作品は決して差別的なことを言いたいのではなく、むしろ女性の大切さを表現しています
でもストレートでブラックな表現も多いので、地上波なら炎上しそう
▼監督さんへのインタビュー記事も面白かったです

映画『美女捨山』イケメン監督・竹重洋平さんを直撃「ドラマは美しくない人から生まれる」
『美女捨山』――。タイトルだけで「えっ何!?」とひきつけられるこの映画。その名の通り“20歳以上の美女を山に遺棄すること..
・美女とブスで線引きして、差別的に捉えられる危険性は? →「ええ、でもそこは強気にいきました。だって、人は人を見たときに、アリ・ナシで分けてますよね?」
い、言われると確かに。なんとも鋭いご指摘
・美女を法で捨てさせる話。法律やルールや規制への反感のようなものがあった。そういう規制が増えていって、日本全体が保守になっている気がした
映画から感じたメッセージ、まさにその通りだと思います
・アイディアは筋トレ中に降りてくる(パソコンの前だと全然浮かばない)
ここは僕の専門分野。筋トレやお風呂、トイレなどで五感が優位になっていると右脳が活性化するので、外からの情報である「ひらめき」を受け取りやすくなります
・「美女に何かされたんですか?」って聞かれたことも。全くないけど
そういう発想も面白い
・女のコのことを考えるのは好き。違う生き物だからわからない、追及心、わからないからこそ描きたくなる
人間は未知なるものに弱いですからね
一緒に暮らしても合体しても分からない
僕も生涯探求し続けると思います
▼以下、ネタバレを含みます
近所のわんぱくボーイ
「20歳までは大丈夫なんか?
どうして美人だけなんだ? ブスは捨てねぇのか?
おらぁ、嫁にもらうなら美人の方がええなぁ」
なんとも素直な少年
「あぁ、君とセックスしてみたい」
そうお互い気軽に言い合える社会になってほしいです
もちろんYesもNoも同様に
「美女は心臓に悪い、寿命が縮む、狂った男が増える
ブスは健気で働き者だ」
なんともブラック
この作品はある意味ディストピアものですが、そういうのを見ると
「もし本当にこうなったらどうしよう」
という気持ちも湧いてきますよね
そういう時は
・万一「決まった」としても一人一人が従わなければ、何万人も捕まえることはできない(そのためには横でつながっておくことも大事|今はそうさせないようどんどん分断されている)
・山では生きられないというミスリード(木の実や魚、鳥もいます。火起こしは練習しとこ)
・捨てられた人が数人で協力すれば新しい村になる(「なに、美女村があるんだって?」精子は自らやってくる)
などを知っているだけでも変わってきます
↓そう思っていたら本当にそれに近い展開になっていて嬉しかったです
捨人「おめぇ生きてぇか?
ならついて来い
わしがこしらえた山小屋じゃ
なぁに、美女に取り憑かれると思って誰も寄りつかねぇ」
(設定は山姥ですね。そもそも女が老いて「姥」とは.. )
「この国は大変だ、完全に読み違えとる」
一番うれしかった一言です
いつの世にも “変わり者” がいるものですね
僕もその一人ですが
この突然変異的な存在が “生命力” とも言われています
90が右へ行っても、10は他へ行くから全滅を免れる
(良くも悪くも思わぬことが起きる)
だから “上” の計画は机上の空論
山小屋の女性「ねぇ知ってる? 女がやたらイライラするの、男とセックスしてないからなんだって。男に触れられない時間が長いほど、フェロモンは失われてオヤジ化していく。科学でも実証されてるんだって」
「どう?あなた1番長いから、飢えとか乾きとかあるんじゃない?」
大喧嘩になると思いきや、激しくキスされる展開がエロかったです
はたや外では自慰を始める女性
確かに男と隔絶されたらそうなりますよね
あまり考えたくはないけど男だけを集めても同じことが起きそう
先ほどの知的な女性
「男は美人と話しただけで5分で元気になれるんだって、科学でも実証されてるんだから。男性ホルモンが50%も増す。男は女と話すだけで健康的になれる」
もっともです、よくご存じで
あの声や笑顔に癒されるんですよね
山小屋の存在を知った捨人の奥さんが
なんと美女たちに洗濯物のたたみ方や、お酢を入れるとふっくらする事など、「ベテランの知恵」を授けて美女達が感動します
そのお礼に美女たちが奥さんにメイクやおしゃれを教える
これはとっても感動しました
歳をとる最大のメリットは「知恵」
そして美女たちは若いけど「おしゃれ」への知恵が豊富
それぞれが共有したらお互い幸せになれますね
里に帰り、明らかにギャルメイクしてる奥さん
「今日、なんかあったづらか?」
「ううん、なにも」
「たまには皿洗い手伝うづら」
「仕事行く、土産は何がいいづら」
とっても嬉しそうな奥さん
長く愛が枯渇していたことが伺えます
いよいよ若い男性の流行り病がピークを迎えます
とうとうあのわんぱくボーイも高熱で臥床
捨人「コイツはビジョタラズだに」
妻「どうかあの場所に連れてってあげてくだせぇ。この世には美女にしか出来ねぇ事があるづら、わしら醜女には出来ねぇづら」
もうシュールすぎます
山小屋でみるみる元気になるわんぱくボーイ
「元気なったかキヨシ、出てこい
トドメの醜女払いだ!」
(美女が焚き火を囲んで踊る)
絶対炎上するやつ
ニュース「厚労省が、ビジョタラズが6週連続増加と発表しました。政府はそれを受け.. 」
なんとビジョタラズは正式に認められた病名だったんですね
国も国だ
山を颯爽と降りる美女たち、かっこ良かったです
これは「一部の女性をいじめない」という意味では「風俗」だったり、ちょっと拡大すると「子育てママ」だったり、色んな意味で大きく捉えることもできるなと思いました
とにかく「少数」に理解のない国
「決まりだから」と従う人々
一見ゲスに見えて、とても深く素敵な問題提起な作品だと思います
▼テーマソング『世界はほほえみを待っている』
とても静かな曲ですが、映画ととても合っていて感動的です
そう、男性の原動力は女性の笑顔です

足あと帳
私も捨てられたい
山で暮らすことにします